Youtuberよびノリたくみの「中学数学から始める相対性理論」をわかりやすくまとめてみた
相対性理論とは何か
一言で言うと時間と空間についての革新的な理論
一般相対性理論と特殊相対性理論
相対性理論というと、特殊相対性理論と一般相対性理論があるが、今回の内容では特殊相対性理論を教える。なぜなら一般相対性理論はめちゃくちゃむずいから
アインシュタインについて
相対性理論はアインシュタインによって作られた。写真のイメージではおじいちゃんのイメージだが相対性理論を作った時は、アインシュタインが26歳のころ
アインシュタインは12歳の頃にユークリっと幾何学の本をもらい、微分積分を独学でマスターするほどの超天才
学ぶメリット
直感に反することを理屈で受け入れる訓練になる
物事を相対的に捉えることができるようになる
今回使用する知識
・速さを求める式
速さ = 距離 / 時間
・三平方の定理
$c^2 = a^2 + b^2$
今回の参加者
・はいち(とある男が授業をしてみた)
・キム(積分サークル)
・ふくらP(QuizKnock)
・須貝駿貴(QuizKnock)
・はなお(はなおチャンネル)
・でんがん(はなおチャンネル)
・田村正資(高校生クイズ優勝者)
・乾(QuizKnockライター)
・砂川信哉(東大王出演者/サスケ出場者)
・水谷駿(東大卒俳優)
・大島育宙(東大芸人/元ドラゴン堀江文系講師)
・オバンドー吉川(芸人/元ドラゴン堀江生徒)
・すん(積分サークル)
・わが(積分サークル)
・たなか(元ぼくりり/株式会社ONE余白戦略顧問)
※上から席順
今回の動画の内容
直感に反する以下の内容を理屈で理解していく
1.動くものの”時間”は遅れる
2.動くものの”長さ”は縮む
3.”エネルギー”と”質量”の等価性
・今回の動画では上記の項目をそれぞれ理屈で理解していくのだが、動画を見終わったときの感想としては1、2と3は別の話のような気がする
・動画の最後でふくらPも同じような疑問を投げかけていたが、今回の動画では1が正しいということが相対性理論の元になり、2が発見され、1、2を利用して3が発見されたため、3が違う話のように感じるが、相対性理論を用いると証明できる例として紹介したとのこと
・なので今回の動画を見る上で、理解しようとするならば、1をまず認めて、1を用いて2を証明する。1、2の理論を用いて3が発見されたため紹介と言った見方で見る方が良いと思われる
相対性理論の原理
光速度不変の原理
相対性理論の元になる原理で、何度も実証実験を繰り返し事実と認めざるおえない原理
どのような原理か
どの”慣性系”から見ても光の速さは変わらない
慣性系とは止まっているか、等速直線運動しているかどちらかの人。
加速している人は、等速曲線運動は対象外
特殊相対性原理
どの慣性系から見ても物理法則は同じという原理。
相対性理論に光も含むものを言う
相対性原理とは
等速直線運動しているものも止まっているものとして認識する。
上記の二つの原理が相対性理論の根本の原理。この原理を元にして、3つの直感に反することを証明していく
動くものの”時間”は遅れる
光速度不変の原理の原理を元に速さを求める式を計算する場合
距離と時間が変わってくるため長さや時間が変わる
光の速さ = 距離 / 速さ
光の速さ 絶対的なもの
距離 変わるもの
時間 変わるもの
条件
・電車の中に光源を配置する
・電車の前端と後端に光を計測する計測器を配置
・電車の外に観測者Aを配置する
・電車内に観測者Bを配置する
・電車を等速直線運動を行う
観測者A,Bそれぞれから見て光が計測器に届くのはどちらが早いか
答え 観測者B 同時に到着する
観測者A 後ろの計測機に早く着く
上記のことから特殊相対性理論において、同時の共有はできない
= 同時性の不一致
上記の答えを証明するために時空図を使用する
時空図の書き方
光が45度になるようにメモリを取る
縦軸 : 時間
横軸 : 位置
斜め45度の線 : 光
観測者Aから見た光の到着時間
Aから見た光の時空図
観測者Bから見た光の到着時間
点線の部分がBにとっての同時のタイミングになるため、停止しているAと等速直線運動しているBでは同時は共有できない
時間の遅れ
時間の遅れの計算
Tb ・・・Bにとって検出器に到達するまでの時間
C ・・・光の速度
CTb・・・C ✖️ Tb
Ta ・・・Aにとって光が検出器に到達するまでの時間
V ・・・電車が移動する距離
C ・・・光の速度
CTa・・・C ✖️ Ta Aから見た光が動いた距離
VTa・・・V ✖️ Ta Aから見た電車が動いた距離
Ta,Tb,Vが直角三角形になるため、3平方の定理を使用し、光が測定器に届くまでの時間を計測することが可能
三平方の定理より
$(CTa)^2 =(VTa)^2 +(CTb)^2$
C2で全体を割る
$Ta^2 =(\frac{V}{C} )^2Ta^2 +Tb^2$
$Tb^2=$ の形に変える
$Tb^2 ={1 - (\frac{V}{C} )^2}Ta^2 $
$Tb=$ の形に変える
$Tb =\sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2} Ta$
上記よりわかることは
$\sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2} < 1 $
$Tb < Ta$
例題:V = 0.8Cのときは?
$Tb =\sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2} Ta$ のVに0.8Cを代入する
$Tb =\sqrt{1 - (\frac{0.8C}{C} )^2} Ta$
Tb=0.6Ta
Bの1秒はBの0.6秒
Bの1時間はAの36分
そのため等速直線運動しているものの時間はゆっくり進む
動くものの”長さ”は縮む
A:静止している人
B:電車に乗っている人(等速直線運動している人)
La:Aから見た棒の長さ
Lb:Bから見た棒の長さ
Ta:Aから見た電車が棒の先端に着くまでの時間
Tb:Bから見た電車が棒の先端に着くまでの時間
V:電車の速度
$V = \frac{La}{Ta} = \frac{Lb}{Tb}$
どちらから見ても電車の速度は同じため
$\frac{La}{Ta} = \frac{Lb}{Tb}$
Lb= という形の式に変換する
★$Lb = \frac{Tb}{Ta} La$
時間の遅れの証明より抜粋した式
$Tb =\sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2} Ta$
上記の式の両編をTaで割る
◆$\frac{Tb}{Ta} = \sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2}$
◆の式を★に代入する
$Lb = \sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2}La$
$\sqrt{1 - (\frac{V}{C} )^2} < 1$のため
Lb < La となる
上記の通り、Bの見た長さが縮んで見えることがわかる
棒がなかったとしても、空間が縮むとも考えられる
”エネルギー”と”質量”の等価性
ウランの原子の核は分裂(核分裂)をしても、分裂する前の核の中の粒と、分裂した後の核の粒の数は同じ。しかし、核分裂する前と後では質量が異なる(分裂後の方が軽くなる)
そこから考えられたことは、核分裂時にエネルギーを放出するため核分裂後に軽くなる
”質量”が”エネルギー”に変わったと考えられる。
”質量”=>”エネルギー”
上記のことから、エネルギーと質量は等価交換されるのではないのか?
エネルギーが質量に変わるパターン
”質量”<=”エネルギー”
電子をエネルギーを加えて加速させる実験で、電子にエネルギーを加え続けるも光速を超えることがなかった。
このことから、電子の中でエネルギーを加えた分だけ加速しないため、エネルギーが質量に変わったと考えられる。
質量が増えたという認識になる理由は、
電子にエネルギーを加速させる⏩エネルギーを加えるほど加速しづらくなる⏩質量が増えたため加速しずらい
となる
以上のことから”エネルギー” = ”質量”となる
”エネルギー”と”質量”の等価性を式で証明するとどのような式になるのか。
アインシュタインの式
$E = mC^2$
E・・・ エネルギー
C・・・光速
m・・・質量
質量に光速の2乗をかけると
質量はエネルギーと等しくなる
1gの物体には
$E =1\times10^{-3}\times(3.0\times10^8)^2$
=90兆J
広島に落とされた原爆も、核分裂する際のエネルギーを使用した爆弾であり、原子爆弾でエネルギーになった質量は0.7gと言われている。
上記の法則は、「動くものの”時間”は遅れる」と「動くものの”長さ”は縮む」と言った原理を理解した上でアインシュタインが発見した事実を紹介したということになる。
まとめ
最後のエネルギーと質量の等価性については、特殊相対性理論の一つの例として挙げていたとおっしゃっていたが、前の二つの時間や長さが縮む話と同じボリュームで話していたので、繋がりがあるのかと考えていたが、おそらく、相対性原理や光速度不変の原理を用いてどのように$E = mC^2$の式にたどり着いたのかが時間の関係で省略されていたため別の話のように感じたのだと思った。これを知るには実際に相対性理論を読んでみたり大学で学習などすればより理解が深くなると思われる。
今回の動画は相対性理論のとっかかりの動画としては非常に良質な動画と思われる。今後も別の動画のまとめなどを載せていきたいと思う。
参考動画・参考URL